『雇用』と『セーフティーネット(社会保障)』

「解雇をさせない」から「セーフティーネットを盤石に」へ

前回のエントリーで『解雇規制』は労働者保護でも弱者保護でもなく正社員という既得権益を守るためのものだと書きました。
でも生活や、もしくは生存そのものが会社からの給料によって支えられている場合、解雇される事を恐れるのは仕方がない事ですね。しかし、解雇規制がなくなれば企業ももっと気軽に雇用する事ができるようになりますから、再就職も容易になりますし、そもそも雇用自体も増えます。生産性が上がれば経済力が上がり企業自体も増える可能性があります。

解雇規制に反対している人の多くは『雇用』と『セーフティーネット (社会保障) 』を混同しているのではないでしょうか。
雇用はセーフティーネットではありませんし、セーフティーネット化してはいけませんし、セーフティーネットにはなり得ません。雇用とは市場で行われている、各個人が持つ労働力の売買なのです。
『雇用』と『セーフティーネット (社会保障) 』を混同している人は、『民間企業』というものの存在価値や存在意義を理解してもいないのではないでしょうか。

● 民間企業 (雇用) : 商品やサービスを創出し、経済力を上げる役割を担う。 ー 喜びや楽しみや希望や利便性を生み出し、提供し、得た利益の内から従業員に給料を支払い、国に税金を納める。

● 国 (セーフティーネット) : 国民の生活を保障する役割を担う。 ー 生活保護費の支給等により国民の生活を保障する。原資は税収。

民間企業の経済活動は、国の、社会の基盤であり、絶対的に重要です。基本的に規制などかけず自由に生産活動をさせるべきです。
ほとんどの人が会社からの給料で生活しているのでわかりづらくなっていますが、基本的に国民の生活の保障というのは国が責任を持つべきものであって、企業にその責任を負わせるというのはおかしいのです。
国が責任を負うセーフティーネットの理想形は、国民全員が無条件にお金を受け取る事ができる『ベーシックインカム』ですが、膨大な額の税収を必要とするために実現はされておらず、実施されている国もありません。現実に行われているもので代表的なものは『生活保護』です。
『解雇規制』とは雇用をセーフティーネットとして利用する事で国が国民に対して負っているはずの責任を放棄し、企業に負わせるというものです。もちろんこれは企業のみならず私達個人に対する負担や重圧も大きいです。
企業に、一度雇った人間を解雇をさせない規制をかけるのではなく、現状の生活保護の手続きで行われている申請の不受理や水際作戦等の禁止、審査に組み込まれている親族への連絡 (扶養照会) の禁止、また将来的なベーシックインカムの制定などでセーフティーネットを盤石にするべきだと私は考えます。


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